幻の映画『農奴』上映会+呉智英トーク
プロパガンダと芸術
幻の映画『農奴』上映会+呉智英トーク
プロパガンダと芸術
2008年12月29日月曜日
評論家・呉智英氏が「今まで観た映画で、あんなに感動した作品はないっ!」と豪語する幻の映画『農奴』(1963年・監督:李俊/中国)を上映します。
中国政府によるチベット弾圧を知り、事実を正反対にねじまげたプロパガンダだとわかっていても、人間は感動するのだと語る呉氏。間違った内容を「事実」としてナイーブに受け止めるのではなく、はたまた、間違いにただ怒るのではなく、かといって、コメディを見るようにあざ笑うのではなく、人間の一片の真実、業の深さをしみじみと考えてみたい。第2部は呉智英氏のトークで、解説と質疑応答をお願いしました。
先行き不安な2008年を締めくくるのにふさわしいイベントです!
乞うご期待!
12/4の朝日新聞・名古屋版夕刊の「近況心境」欄(4面)に、呉智英さんの「プロパガンダの力 恐るべし」が掲載されました。
第1部 幻の映画『農奴』上映会
監督:李俊 1963年 中国作品(16㍉フィルム、1時間45分)
封切りされた1965年当時、日本初公開のチベットを舞台にした映画だった。代々農奴として苦しめられてきた家に生まれたチャンパ(強巴)は、領主に両親をムチで殺されたうえた上、自らも農奴としてこき使われる日々。そんななか、人民解放軍がやって来ると聞き、希望を持つチャンパ。そしてついに領主とラマ僧から解放される日を迎えるのだった。チャンパ役は、実際に17年間農奴生活を送った旺堆(ワン・トイ)。監督は、1922年生まれの李俊(リー・チュン)。モンタージュ理論、ヌーベル・ヴァーグの影響、中国伝統のドラマ作りが融合。高い技術によって、ゴリゴリの革命的立場を押し出した「名作」である。
第2部 呉智英トーク「プロパガンダと芸術」
〈呉智英(くれともふさ / ごちえい)プロフィール〉
昭和21年名古屋市生まれ、愛知県在住。早稲田大学法学部卒。
マンガ評論、知識人論などの分野で執筆活動に従事。
著書は『封建主義者かく語りき』、『大衆食堂の人々』、『バカにつける薬』(以上、双葉文庫)、『ホントの話』(小学館文庫)、『マンガ狂につける薬』(メディアファクトリー)、『現代人の論語』(文春文庫)はじめ多数。
現在、なごや博学本舗企画で「月イチ論語塾」開講中。
●月日 2008年12月29日(月)
●時刻 午後6時~ (開場:午後5時/午後9時終了予定)
●会場 TOKUZO(得三)
地下鉄東山線・桜通線「今池」駅下車 徒歩5分
名古屋市千種区今池1-6-8 今池ブルースタービル2F >>Yahoo地図
TEL:052-733-3709
●参加費 前売・予約(当日精算)1,500円/当日2,000円
●前売券 チケットぴあ(11月1日より)
名古屋シネマテーク、TOKUZO〈得三〉、ウニタ書店(名古屋・今池)にて取扱
●予約申込方法
このページ最上部 mail のメールフォームからお知らせください。事務局の都合により、返信に数日かかることがあります。ご了解ください。
「感動」と「倫理」は別ものである!
……一回目を見たのは大学の自主上映会(1969)、二回目もどこだかの公会堂の自主上映会にわざわざ足を運んだなどというのは、この映画だけである。三回目も見たいのだが、ここ二十年近く上映されたという話は聞かない。……呉智英『犬儒派だもの』双葉社(カッコ内は引用者注)
この度、幻の映画『農奴』をついに発見!
評論家・呉智英さんのお話とともに上映会を行う運びとなりました。中国政府のチベット弾圧を知り、事実を正反対にねじまげた内容だとわかっていても、人間は感動するのだと語る呉さん。
私たちは、うっかりとわき起こる「感動」をどう受け止めればいいのでしょうか。
乞うご期待!。
主催/なごや博学本舗
協力/ 名古屋シネマテーク、TOKUZO〈得三〉、ウニタ書店
リンク